土曜コラム

土曜コラム 今週の読書 三浦しをん 往復書簡だけで紡がれた小説 「ののはな通信」感想

ののはな

こんにちは。

今週は 三浦しをんさんの「ののはな通信」を読みました。

三浦しをんさんの小説は好きで、何冊か読んでいます。

MOONFISH
土曜コラム 今週の読書 三浦しをん BL小説の金字塔?「月魚」 感想こんにちは。 今週は 三浦しをんさんの小説 「月魚」を読みました。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.M...

以前に読んだ「月魚」男性同士の恋愛でしたが、

今回の「ののはな通信」女性同士の恋愛のお話。

ミッション系の女子校で出会ったふたりの

授業中にまわしたメモから、郵便、パソコンメール。

通信手段は変わっていきますが、ふたりの往復書簡だけで

物語は進んでいきます。

途中、手紙のやりとりが途切れ、別々の人生を歩んでいきますが、

再びふたりは手紙による交流で、お互いの近況、生活を

知らせあいます。

りんご飴のようなののと、わたあめのようなはな

27年間におよぶ長い長い手紙のやりとり。

読み応えがあります。

女の子同士の恋愛については

ゆるよし
ゆるよし
ようわからん

でしたが、学生時代に「運命の人」と出会ってしまった

ふたりは、別々の人生を歩みながらも、ずっとどこかで

繋がっていて、影響を与え合っている。

 

手紙の中で、心に残ったのはこちらの文章。

うつくしいのは思い出だけ、記憶だけではないかと、

このごろ思います。

ひとが手にすることのできる最もうつくしいものは、

宝石でもお花でもなく、記憶なのです。

さびしいね。

そして

真にひとを突き動かし、ひとの心を打つのは、

金品や安寧ではなく、「誇り」に基づく選択や

言動なのだと思えてなりません。

三浦しをんさんはいいなぁ~。

これからも読みます。

それではみなさま、よい週末をお過ごしください。