こんにちは。
今週は、江國香織さんのエッセイ「物語のなかとそと」を読みました。
創作と生活の「秘密」がひもとかれるスリリングな散文集 だそうです。
江國香織さんの作品は好きで、小説も、エッセイも割と読んでいます。
ぼんやり読んでいるからかも知れませんが、こちらの本で
江國さんが結婚していらしたことをはじめて知りました。
大変失礼ながら、自分の中の江國さんのイメージは、
誰かの恋人であったり、愛人であったりする。(失礼)
朝から2時間もお風呂に入り、いちじくと種なしピオーネを食べている人が
既婚者だとは自分には意外でした。
などと思いながら、更に読み進めていくと、
「少し前に離婚して以来、」
という一文に出あう。
誰もいない家に帰ることが恐ろしく、
仕事場に泊まり込むことが多くなった。
夫の不在は、かつて彼の存在がそうであったのとおなじように、
私を苛んでいる。
1冊の本で、結婚と離婚を知りました。
なんとなく気になって、江國香織をWikipediaで調べてみたところ、
「夫は銀行員」という記述がありましたが、
離婚については書かれていませんでした。
夫が銀行員 というのもとても意外でした。
しかし、上記の文章、エッセイとエッセイの間にはさまっていたものです。
エッセイだと思って読んでいたので、
と思い込みましたが、「蕎麦屋奇譚」というタイトルの
蕎麦屋で遭遇した不思議な出来事を綴った
エッセイなのか小説なのか、あいまいなもの。
実は掌編小説で、
実際は離婚されていないのかも知れませんね。
(どちらでもいいのですが。)
あとがきで江國さんは
ここにはエッセイと掌編小説がまざっていますが、
エッセイよりも小説の方により自分が露呈する、
というのはいつもながらこわいことです。
とも書かれています。
まぁ、江國さんが、結婚してようと、離婚してようと、
誰かの恋人であろうと、愛人であろうと、自分的には全く構いません。
江國さんの不思議なリズムの文章を読めれば
それで大満足です。いつも。
それではみなさま、よい週末をお過ごしください。