こんにちは。
今週は若林正恭さんの「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」
という本を読みました。
若林氏は、漫才コンビ、オードリーのピンクのチョッキを着ていない方。
以前にも氏のエッセイを読んだことがありますが、今回は紀行文です。
以前読んだエッセイも「上手いなぁ」って思ったのですが、
こちらの紀行文もたいへん良かったです。
キューバ と モンゴル と アイスランド を行先とした
3回分のひとり旅の旅行記。
普段インドア派の若林氏が、おっかなびっくり一人で旅をし、
だんだん、解放されていく様が楽しくも面白い。
ひとりでそこにいることの楽しさって、ひとり旅のだいご味です。
おそらく、海外はじめてのひとり旅の旅先であるキューバが
いちばん印象深いものとなっているのでしょう。
とても生き生きと描かれています。
実は、ゆるよしは、若林氏より20年以上前にキューバに
行ったことがあります。
若林氏がキューバに行かれたのは、2016年夏。
しかし、信じられないことに、若林氏の見たキューバ、
20年以上前にゆるよしが見たキューバとほとんど変わっていないということに
衝撃を受けました。
確かに、スマートフォンを持っている若い人がいたりするのは
違っていますが、基本的には、同じ風景を見ていたと感じました。
革命博物館、コッペリア、カバーニャ要塞、ホテル・ナシオナル、オチン…。
なつかしい。そして、全然変わっていない…。
これって、すごいことだ。
そして、キューバのその空気感を思い出させることができる、
感じさせることが出来る若林氏の筆の力もすごいと思いました。
氏の言う「新自由主義」が何なのかはよくわかりませんでしたが、
生きづらさ、違和感はわかる。
「金やフォロワー数のような数字に表わされるようなものではない
揺るがない心の居場所を作りたい」と思った若林氏が見つけたものを
今、生きづらい思いをしている人に
ちょっとわかりにくい「あとがき」でぜひ知って欲しいです。
ある意味、ラブレターのような、DJ松永氏の解説も素晴らしい。
おすすめです。
それではみなさま、よい週末をお過ごしください。