土曜コラム

土曜コラム 今週の読書 宇佐見りん 文藝賞と三島由紀夫賞 ダブル受賞作「かか」感想

nachifall

こんにちは。

今週は宇佐見りんさんの小説「かか」を読みました。

宇佐見りんさんの作品を読むのはこれがはじめてです。

「推し、燃ゆ」で芥川賞を獲ったことは知っていましたが、

なぜか、「宇佐見りん」「推し、燃ゆ」「かか」という語感から

ゆるよし
ゆるよし
時代小説を書いている人なんだな。

と勝手に勘違い。(思い込み)

時代小説はあまり好きではないので手に取らなかったのであった。

 

今回、本屋で「かか」の文庫本が平積みになっていたので

はじめて手に取ってみる。

表紙は、女の子が泣いている絵。

ゆるよし
ゆるよし
ん?時代小説っぽくない表紙だな。

それもそのはず、「かか」は時代小説ではないのであった。

 

「かか」は文藝賞と三島由紀夫賞をダブル受賞したという作品。

浪人生の「うーちゃん」が、弟の「みっくん」にあてた手紙のような

語り口の物語。

「うーちゃん」と「みっくん」の母親は心を病んでいる。

「かか弁」なる不可思議な方言のような言葉で綴られた手紙。

正直、ちょっと苦手な感じでした。

ゆるよし
ゆるよし
町田康みたい・・・・。

と思いながら読んだのだが、解説はその町田康さんでした。

 

冒頭、お風呂の中にいる金魚を幼いうーちゃんが一心に掬おうとする

という印象的なシーンがあります。

ゆるよし
ゆるよし
あー、へー。

(そう言われれば、金魚みたいね)

と思ったのですが、今読んでいる別の作家の小説の中に

状況は違うのですが、同じく「お風呂の中の金魚」の描写があって

ゆるよし
ゆるよし

ん?流行ってるのか?

それとも自分が知らんだけで、よくある描写なのか?

 

自分にとってははじめて知る印象的な描写が

たまたま、二冊連続して出てきたのでちょっと驚きました。

 

感性とか作風が似ているのかな。

方言が出てくるところも共通項。

 

自分の思う、方言をよく使う作家は

町田康さん、西加奈子さん、又吉直樹さん。

 

関西人ばかりですね。

自分が関西人なので、気づくだけで、他の地方のことばで

書かれた小説もたくさんあるのかな。

 

読書印象画は那智の滝

「うーちゃん」は、「かか」の手術の日に

なぜか熊野に向かうのであった。

ようわからん。

 

それではみなさま、よい週末をお過ごしください。