こんにちは。
今週は岸本葉子さんのエッセイ「楽しみ上手は老い上手」を読みました。
エッセイストの岸本葉子さんの著作を読むとき、
いつも思うことがある。
いわゆる、普通の人が、普通のことを書いているといった印象。
そう思いながら、新刊が出ていたら買ってしまう。
岸本葉子さんを知ったのは、そのデビュー作、
「クリスタルはきらいよ」から。
NHKに就職したかった東大生が
NHKに就職することが叶わず、生命保険会社に
就職するといった、ご本人の就活体験を
小説にされたもの。
という強い希望を持ち、必死にがんばる姿に
心打たれたものです。
というか、就職活動って大変なものだと
ゾッとしたものです。
どんなに熱望しても、叶わないこともある。
そして、NHKへの就職が叶わなかったからこそ
今の岸本葉子さんがあるということが
「人間万事塞翁が馬」
を感じさせる。
その小説の出版を機に、生命保険会社を退職され、
文筆業に転向。
中国に留学されたり、親の介護をされたり、
マンションを買われたり、闘病されたりと
さまざまな経験をされています。
(エッセイ、長年、結構読んでます。)
岸本葉子さんのエッセイは、
ということが、フラットな目線で淡々と書かれているところがいい。
さまざまな経験をされてきているにもかかわらず、
押しつけがましくない。
どう思うかは、読者にゆだねられているところが
読みやすくて好きだ。
東大卒で、美人で、真面目。
でも少しも尊大なところがない。
ズンバも踊るし。
と思いながら、また買って読んでしまうのだろうなぁ。
読んだことのない方は、一度読んでみてください。
読書印象画は岸本葉子さんの
家の鍵のキーホルダー。
巾着袋がキーホルダーって・・・・。
そりゃ、出る時に忘れない気はしますけどねぇ。
それではみなさま、よい週末をお過ごしください。