こんにちは。
今週は原田マハさんの小説「風神雷神 ユピテル アイオロス」の下巻を読みました。
先週から読んでいる「風神雷神」。
国宝「風神雷神図屏風」の作者である俵屋宗達が少年時代に
天正遣欧少年使節の随行としてローマへと向かうという冒険譚。
3年の月日をかけてヨーロッパに着いた一行がどうなっていくのか
というのが下巻。
どうなったかと言えば、めちゃくちゃ歓待されていたのですね。
全然知りませんでした。
歴史の教科書に載っていたほんの一行ほどの出来事
天正遣欧少年使節。
(俵屋宗達が随行していたかどうかは別にして)
その一行に、これほど長い年月と苦難と歓待があったなんて。
イタリアに着いた俵屋宗達は、レオナルド・ダ・ヴィンチや
ミケランジェロの作品を目にして感動したり、
これまた少年時代の(将来有名になる)西洋の絵師と出会い、
友情を結ぶのであった。
そして、上巻の冒頭に出てきた「現代」の部分である
アートミステリーについては、まぁ、話として弱かった印象。
宗達が渡欧する前に、織田信長に
とか
などと言われていたのだが、そのことについても
下巻でほぼ触れられることもなく、帰りの船に活版印刷機が
運び込まれたの一行でさらっと流されている。
少年たちが育んでいく友情への思い入れが強くなりすぎたのかなぁと
勝手に推察。
歴史小説は苦手なのだが、勉強になった部分もあるし
荒唐無稽だと思いつつも面白かったです。
どれほどの文献を読み込まれて、どれほどの時間を費やして
小説を執筆されるのか知りませんが、大変な労力だと思う。
それほどの時間と労力をかけたものを、わずか数千円で
そして数日~数週間で消費、楽しむことができるなんて
読書は本当にコスパのいい娯楽だと思う。
それではみなさま、よい週末をお過ごしください。