こんにちは。
今週は原田マハさんの小説「風神雷神」の上巻を読みました。
俵屋宗達の絵画にまつわるアートミステリーです。
アートに関する小説はとても好きなのだが、歴史小説は苦手なのである。
実際に存在した人や史実にフィクションが入ることに違和感を感じることと、
単に、歴史が苦手なのかもしれない。
考えてみれば、SF(未来)小説も苦手なのである。
設定が現代で、架空の登場人物が動く小説が好きなのだ。
今週読んだ、「風神雷神(上)」は、少年「俵屋宗達」が
天正遣欧少年使節団の随行としてローマに向かうという内容。
ローマに向かう前には、織田信長に接見したり、
狩野永徳と共に洛中洛外図屏風を描いたりと
非常に自由な動きをしていて戸惑う。。。。
「俵屋宗達」は建仁寺の国宝「風神雷神図屏風」を描いた絵師であるが、
その生涯について詳細は明らかではない。
なので、原田マハ氏は宗達を自由に描いているのだが、
自由すぎて戸惑う。
「俵屋宗達」を少年としてとらえたこともなかったし、
なんとなくだが、屏風を描いている時点で、中年~初老であるとの
勝手なイメージを持っていました。
上巻は、少年絵師「俵屋宗達」がローマにたどり着くまでの
冒険譚である。
下巻では、俵屋宗達がローマで西洋の画家たちと出会うことに
なるのだろうが、さらに戸惑いが深くなりそうで今から心配である。
それにしても、大変なことだと思うのは、ローマが遠いということ。
1582年に長崎を出港して、ローマに着くのは1585年!
片道3年もの月日を必要としたことに今さらながら驚く。
帆船なので、マカオやゴアなどの寄港地で季節風を待ちながら(時に10ヶ月も!)
ローマを目指したのである。
今なら飛行機で24時間かからずに行くことができる。
440年ほど前のことだが、技術の進歩と現在の旅の気軽さに
感謝しかない。
片道3年かかるなら、ちょっと行こうと思わない。船酔いするし。
そんなことを思いながら、上巻読了。
さて、宗達少年はどうなっていくのか・・・・。
てか、アートミステリーはどうなった?
下巻に続きます。
それではみなさま、よい週末をお過ごしください。