土曜コラム

土曜コラム 今週の読書 宮下奈都 「つぼみ」感想

flower

こんにちは。

今週は 宮下奈都さんの「つぼみ」という小説を読みました。


宮下奈都さんの著作を読むのはたぶん3、4冊目だと思います。

 

若いピアノの調律師の話「羊と鋼の森」は、山崎賢人さんの主演で映画化もされた

第13回本屋大賞受賞作。

 

「スコーレNo.4」もたしか読みましたが、内容は忘れてしまった。

面白かったと思います。

 

何を読んだのかを管理しようと思って使ってみている

「読書メーター」というアプリによると

「遠くの声に耳を澄ませて」も読了しているようです。

うーん、でも内容はやはり覚えていません。

 

このように、読んでも読んでも、次々に忘れていってしまう。

でも、その時々、自分を忘れて本に入り込むことは出来るのです。

それが楽しくて、次々に本を、活字を読んでいくというのが、

自分なりの読書法です。

この読書法の良いところは、二度目に読んでもおもしろいというところ。

今日読みはじめた本も、前に読んだに違いないと思いつつ、

はじめて読んだごとくに楽しめています。

さすがに、数カ月前に買った本を、また買ってしまったことに気づいた時は

へこみますが。

 

宮下奈都さんの「つぼみ」は短編が6つはいった作品集。

中学生からおばあさんまで、いろいろな年齢層の人々が

いろいろな言葉を発する。

この本で一番響いた言葉はこちら。

活け花や囲碁について話をしている主人公の女の子の祖母の言葉です。

「型があるから自由になれるんだ。」

「型があんたを助けてくれるんだよ。」

「いちばんを突き詰めていくと、これしかない、

というところに行きあたる。

それが型というものだと私は思ってるよ。」

それを聞いた主人公は はっとします。

そして、「型」

たくさんの知恵に育まれてきた果実のようなもの

と思い、型を身体に叩き込むよう、何度も練習するようになる。

 

とてもいい話だと思う。

 

サクサク読めて、前向きになれる本です。おススメです。

それではみなさま、よい週末をお過ごしください。