土曜コラム

土曜コラム 今週の読書 畑野智美 貧困女子のリアルを描いた小説「神さまを待っている」感想

homeless

こんにちは。

今週は 畑野智美さんの「神さまを待っている」を読みました。

畑野智美さんの小説を読むのははじめてです。

「貧困女子を描く圧倒的リアル小説」とのことなので、

どんなものかと思って手に取り読んだのですが、

思った以上の内容で、読むのが辛くなるところもありました。

普段から、病気や貧乏や暴力など、不幸な要素を

なるべく遠ざけて生きるように

心がけているので、ちょっとしたダメージを受けました。

主人公の女性は、大学卒業後、上手く就職できずに派遣社員として働いていたのだが

派遣切りに合って、再就職も叶わず、親にも頼れず、友達にも頼らず、

日雇いバイトでしのいでいたが、家賃も払えなくなり

ホームレスとなって、インターネットカフェで生活するようになってしまう。

とてもきちんとした性格の女性なのに、上手くいかない。

頼れる人がいるにも関わらず、ひとりで何とかしようとして

なんともならなくなっていく。

主人公の女性は、母親に愛された記憶があるから

転落しつつも、かろうじて戻れるところにいたけれど、

自分を大切にしようと思えないような環境に育っていた

女性だったら、どんどん転落していったのかと思う。

主人公は、街で、出会い喫茶でいろいろな人に出会う。

不幸な人がたくさん出てくる。

ろくでもない男もいる。

吐き気がする。

エンターテインメントとして小説を読むタイプの人には

あまりおススメ出来ない小説です。

しんどくなってしまいます。

救いのない小説ではないのですが、途中かなりしんどかった。

これがリアルということですかね。

 

 

それではみなさま、よい週末をお過ごしください。