こんにちは。
今週は 百田尚樹さんの 「野良犬の値段」を読みました。
普段は、めったに単行本は買いませんが、
お正月だということもあって、ちょっと贅沢しちゃいました。
「野良犬の値段」は、百田尚樹さん初のミステリーだそう。
百田さんの著書は、まぁまぁ読んでいて
- ボックス
- 永遠の0
- モンスター
- カエルの楽園
- 幸福な生活
- プリズム
- 殉愛
- カエルの楽園2020
を読んだことがあります。
この中では、「永遠の0」が超おすすめ。
未読の方全員に読んでいただきたい本です。
さて「野良犬の値段」ですが、
けっこう分厚い単行本でしたが、一気に読めました。
いろいろ邪魔が入りながらも、1日半くらいで読了。
百田さんは、放送作家なので、放送局や、新聞社の内情に
詳しいのでしょうが、
のほほんと生きている自分は、
って思ったりしました。
新聞社のトップが、自己保身しか考えていなかったり、
庶民から寄付を募るチャリティー番組のMCが
高額なギャラをもらっていたり、
チャリティー番組が、放送局のドル箱番組だったり、
ワイドショーのプロデューサーが印象操作を指示したり。
あくまでもフィクションであり、現実は違っていて欲しい。
チャリティー番組のメインパーソナリティーは、ギャラを寄付し、
報道に携わる人たちには、意見ではなく、
公平な情報のみを提供して欲しい。
それこそ、百田氏によるメディアに対する印象操作であって欲しいと思いました。
物語は、SNSを使った、前代未聞の誘拐事件。
奇想天外でありながらも、実際にあってもおかしくないような
現代的な犯罪。
世論を読みながら、いかにマスメディアが自社の体面と
売り上げを守ろうと奔走するかが描かれています。
タイトル「野良犬の値段」も秀逸。
百田尚樹氏は、声のやたらでかい大阪のオッサン という印象があります。
同じく、大阪の声のでかいオッサン建築家の安藤忠雄さんがよく
「プロはスピードやで。」と言っておられるのですが、
この小説、執筆開始からわずか3カ月ちょっとで書き上げられたそうです。
恐るべき才能!!
百田氏が「天才」かどうかは、自分にはわかりませんが、
プロフェッショナルであることは、間違いないですね。
なんだかまた、小説家を辞められるとか、SNSで発信されていたようですが、
それが本当ならもったいないです。
才能とエネルギーがあり余っている人なのですから、
一読者としてもっともっと作品を読ませて頂きたいと願っています。
「野良犬の値段」
面白かったです。
って思っている人に 強くおススメします。
それではみなさま、よい週末をお過ごしください。