こんにちは。
今週は、白岩玄さんの「たてがみを捨てたライオンたち」を読みました。
白岩玄さんは、「野ブタ。をプロデュース」の原作者です。
先日読んだ 木皿泉さん脚本でドラマ化されているので
ドラマの方をよく知っているというかたも多いのではないでしょうか?
亀梨和也さん、堀北真希さんが出ておられましたね。
ドラマでは堀北真希さんが、野ブタの役でしたが、
原作では、野ブタは男の子でした。
それはさておき、今週読んだ「たてがみを捨てたライオンたち」
とても面白かったです。
「野ブタ。を」を読んだ時に、
って思っていましたが、あまり、本屋で目にすることがなく、
白岩玄さんの作品を読むのは本作で2作目です。
本作は、生き方に悩む、3人の男たちの物語。
- 専業主夫になるべきか悩む会社員
- 離婚して、人生にむなしさを感じる広告マン
- アイドルオタクでクレーム処理要員の公務員
主に、男としての自信、メンツ、沽券、自尊心、男らしさ
そして、劣等感、疎外感、生きづらさについて描かれています。
心に響くシーンはたくさんありますが、自分にとって
いちばん響いた部分はこちら。
相手を下に見ていたからか、横っ面を
思い切りはたかれたような衝撃を受けた。
体育会系特有の、熱量でぐいぐい押し切るタイプの人間だと思っていたのに、
この男は夫婦が他人であることをきちんと理解していたらしい。
しかも俺とは違って、わかり合えないことを前提にした上で
努力している。
~中略~
俺はやはり逃げていたのだ。
わかり合えないことを言い訳に自分の主観を大事にし、
その結果、無意識に他人を踏みにじるほど傲慢な
人間になっていた。
他人がどうするかはその人自身が決めることだし、
俺が変えるのは、俺の生き方だけでいい。
それぞれが、悩む中で、いろんな人に出会ったり、
あらためて、そばにいる人の大切さに気づいたりしながら
前に進んでいく。
こういう物語がとても好きです。
おススメです。
お正月休み、あと一日だというかたも多いでしょうが、
みなさま、よい週末をお過ごしください。